共感を超えて

かくたさんの写真と毎日すごしていて、
ふと気づいたのが、水平のラインがある写真は
ちょこっと右上がりであること。
それがとても自然な光景に映るのかもしれない。。

リアルさ。これこそ写真の持つ醍醐味。
行ったことのない場所を見せてくれる。
経験できない時代を感じさせてくれる。
その人が見て感じた風景を、共感できる。
これはどんなにリアルな絵でも超えられないでしょう。
たとえ絵のような仕上がりであっても、
切り取られた瞬間は、現実。

真四角写真の虜になり、
ハッセルブラッドで一枚一枚を大切に撮っているかくたさん。
デジタルとは異なり、撮り直しはきかず、その場で確認もできない。
気軽に行ける場所ではなく、狙う被写体も瞬間もその時だけのもの。
シャッターを切るタイミングへのこだわりと覚悟は
相当なものなのだと思う。

今は手軽に写真が撮れ、その上加工までワンタッチ。
誰の目にも素晴らしく見える写真が公開までできる時代。
それはそれで写真に対してのハードルを下げ、
誰もが楽しめる身近なツールとして幅を広げました。

それゆえフォトグラファーは、
素人にはわからない些細なことまでこだわりを持って
美しい、きれい、という共感の先を
目指さねばならないことを心得ている。

かくたさんの美しくやさしい写真をしっかり支えている
フォトグラファーとしてのプライドと
強い覚悟のようなものをひしひしと感じます。
共感を超え、尊敬の念を抱かずにはいられません。

日本からはるか遠いフィンランドの、貴重な光の季節。
季節こそ違えど、
もうすぐ厳しい冬を迎え、光が恋しくなる東北の初冬と重ねながら
のこり10日間、ぜひ光につつまれてください。

kakuta16
展示した6月から9月にかけての写真とは違うから、、と
飾らなかった光のない冬の風景。
私はこれが大好きで、それならば、とかくたさんが
そっと飾ってくださった絵のような静かな世界。
雪解けのダンスを待ちわびながら、そっと呼吸をしている。

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